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オークランドの留学先
 
4日間のおけいこ留学で コーヒー作りのプロ、 バリスタを目指そう!
 
ニュージーランドでも花開いたカフェブーム
全身を黒で固めるのがカフェワーカーのスタイル
   

コーヒー作りは芸術だ!
   
ローストした豆を削り、エスプレッソ・マシーンを使って、香りたかいコーヒーを淹れる。スチームでミルクをきめ細やかに泡立て、種類に合わせ手早く注ぎ込む。カフェ・ブームに沸くニュージーランドで、コーヒー作りのプロ、バリスタを目指す4日間のプチ留学を体験した。
   
最近のニュージーランドでは、どんなに小さな田舎町であっても、エスプレッソマシーンを備えたカフェを見つけることができる。カフェ専門誌が発行され、毎年6月には「年間ベストカフェ」の発表も行われるほど。
といっても10年以上前には、カフェでも普通にインスタントコーヒーが出たと聞くから、この国も世界的なカフェブームに巻き込まれたといえるだろう。
   
豆から淹れた本物のコーヒーを飲む人が増え、カフェのレベルは上がる一方だ。特に、ブーム発祥地の首都ウェリントン、最大都市オークランドのシティ中心部では、おいしいコーヒーを出すことがカフェの生き残りをかけた必須条件。持ち帰り用カップを手に、街を闊歩する人も目に付く。
   
そんなニュージーランドのカフェで飲める定番コーヒーは、以下の6種類となる。一杯の料金は、NZ$3〜3.50(約255〜300円)というのが一般的だ。
   


カプチーノ

きめ細やかなミルクの泡をたっぷり乗せ、チョコレートパウダーまたはシナモンを振りかけた濃い目のミルクコーヒー。

フラットホワイト
ボウル入りのラテとコーヒー濃度は同じ、量は半分になる。ニュージーランドとオーストラリア独特のスタイルで、薄くて量も少ないため、コーヒーが苦手な人でも飲みやすい。

モカチーノ
カプチーノにチョコレート(パウダーまたはシロップ)を混ぜ込んだもの。甘党の人やティーンエージャーに人気。

ロングブラック
アメリカンより少し濃いブラックコーヒー。小さな容器入りの熱湯を添え、客が好みの濃さになるまで自分で湯を注ぎ足せるようになっている。

ラテ
カフェ・オ・レに相当。ダブル・ショットの濃いコーヒーにたっぷりのミルクと少しの泡を注いだコーヒー。耐熱グラスまたは陶器のボウルに入っている。通常、グラス入りはボウルよりもミルク量が少なくコーヒー濃度は高くなる。

ショートブラック
エスプレッソに相当。「デミタス」と呼ばれる小さなカップに入っている。
*コーヒーとミルクの配分は、店やバリスタによって微妙に異なります。
*料金は2007年2月現在の為替レート、NZ$1=約85円で換算しています。
   
種類によって作り方は大きく異なり、全種についてハイレベルのコーヒーを作れるようになるには、長い訓練期間を必要とする。そのため、質の高いカフェほど作り手を厳選する。 コーヒー作りのプロ、「バリスタ」の基礎知識は、この国のカフェで働いてみたい人にとって、かなり役立つスキルになりそうだ。
   
今回は、オークランド中心部にあるホスピタリティとビジネスの専門学校NZMAで、4日間のバリスタ養成短期コースに参加した。同校は、ホテル業界の仕事に就きたい人、バリスタ、バーテンダー、フライトアテンダントなどになりたい人に向け、1週間から2年間のホスピタリティ専門コースを用意している。
   
近年のカフェ・ブームもあり、短期間でコーヒー作りの基本を学びたいという要望が増えていることから設置したという同コース。カフェでの仕事を探すワーキングホリデー中の若者にはもちろんのこと、英語を使って何かを身に付ける「英語+α留学」を探す人にもお勧めできる。
   
日本のパスポートを持つ人なら、3カ月以内のコースには学生ビザが必要ない上、夕方4時から8時まで連続4日間の短期集中型とあって、フルタイムで英語学校に通う人でも受講できる。同校に日本人カウンセラーが常駐しているのも心強い。
   

今年からカリキュラムをより実践的に一新したというコースへの参加者は、定員いっぱいの12名。ニュージーランド人が2名、韓国人5名、日本人が5名というメンバーで、先生はニュージーランド人と南アフリカ人の女性コンビだ。


優しい二人の先生、リアンダ(左)とリンディ(右)
   
授業は英語で行われるため、英語のネイティブスピーカーでない人は、IELTSまたは同等の英語検定試験で、スコア4.5以上を持っていること、あるいはNZMAが実施する英語テストに合格することが参加の条件になる。また、授業中に熱湯を扱うため、海外旅行傷害保険に加入していること、サンダルでなく足を完全に覆う靴をはく必要があることにも留意したい。
   
初日は、コーヒーがどうやって人間に発見されたか、豆の種類によって質や加工方法にどんな違いがあるかなど、スライドを見ながらの講義からスタートした。同コースのために作られたオリジナル教材があるため、英語のスペルが分からない、聞き取れないなどのストレスは少ない。リラックスした雰囲気で、授業中でも自由に質問できるところもいい。
   
その後、二組に分かれて6人ずつ、業務用の大型エスプレッソマシーンを使った実習へ。ショートブラック(エスプレッソ)という最も単純なコーヒーを作るにも、正しい速度でドリップしているか、「クリマ(Crema)」と呼ばれるコーヒーオイル層が正しく現れたかなど、細かくチェックする必要がある。初日から全員が、「コーヒー作りが芸術(アート)である」ということを深く体感したのだった。
   
コース修了はバリスタへの第一歩
二日目は、ミルクを泡立ててカプチーノやフラットホワイトなどを作る実習がメインだ。ミルクを泡立てるためのスチームは、ダイヤル式のボタンを手動で操作する。これがかなり大きな音を立てる上、「ノズルを間違った方向に向けてダイヤルを回すとやけどする」と注意を受け、慣れない生徒たちは揃っておっかなびっくり。
   
先生のデモンストレーションを見た後、実際に4人ずつ挑戦したが、容器からミルクを噴出させる人、大きな泡をぶくぶく立ててしまう人が続出。ヴェルベットのような光沢を持った細かな泡が大量に必要なのだが、やってみるとこれが実に難しい!
   

ノズル位置をミルクの液面ぎりぎりに保ちながら、ステンレス容器の底を3秒以上触っていられなくなるまで熱するのだが、「今だ」と思ってダイヤルを回しスチームを止める間に、大きな泡ができてしまうのだ。

   
三日目は、まず学校近くのカフェに行き、実際にコーヒーを注文。味や温度はもちろんのこと、接客方法からユニフォームまで、何が良くて何が習った内容と違うかを観察し、教室に戻って意見を出し合う。「コーヒーが熱くて飲めなかった」という人もいれば、「熱くてよかった」という人もいて、一筋縄ではいかないホスピタリティ業界の難しさも学んだ。
   
そして、再び実習。ミルクの泡立てについては、ひたすら練習あるのみ。前日にミルクを大噴出させ、すっかり腰が引けてしまっている韓国人の若い女の子には、先生が付き添って丁寧に指導。そのうち、「Very good!」とほめられるフラットホワイトを作れるようになり、彼女にも笑顔が戻った。
   
フラットホワイトよりさらに大量の細かな泡が必要なのは、カプチーノだ。スプーンで一さじずつ、泡をすくっては乗せて山を作り、最後にミルクを少し注いでから、その穴をさらなる泡でふさぐ。私も悪戦苦闘し、先生にもう一度お手本を見せてもらって、何とか形になった。
   
こうしてあっという間に最終日を迎えたバリスタ短期コース。筆記と実技、両方のテストがあるため、皆緊張した面持ちで集合した。ただ、筆記テストは、出来た順に提出して採点を受け、間違えている部分については、ヒントをもらいながら正解を答えるスタイルで、落ちる人はいない。
   

実技も、得意なコーヒーを2種類作るだけで、うまく出来なかったらやり直しが効くため、緊張の必要なし。無事に全員が、NZMA特製の修了書を手にした。


修了書を手に記念写真
   
参加者の一人、ワーキングホリデー中の橘真由美さんは、「日本に帰ったら、婚約者と二人でカフェを開きたい。日本にはないフラットホワイトをメニューに入れることも検討します」と笑顔を見せる。
   
3カ月間の一人旅をしているという高しのぶさんは、「外国のホテルで働きたいので、英語力を伸ばしながら技術を身に付けられるコースを選んだんです。英語学校フルタイムとの両立は大変でしたが、ニュージーランド滞在が充実しました」とコメントをくれた。
   
生徒それぞれに新たな目標や「コーヒー観」を生んで、4日間のプチおけいこ留学は終了した。
   
   
 
 
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